鉄道総研、枕木が線路にぶら下がる「浮きまくらぎ」防止で新技術を開発

ニュース画像:鉄道総研が開発した「レベルキーパー」 - 「鉄道総研、枕木が線路にぶら下がる「浮きまくらぎ」防止で新技術を開発」
鉄道総研が開発した「レベルキーパー」

©鉄道総合技術研究所

鉄道総合技術研究所は2017年3月17日(金)、鉄道の線路にける「浮きまくらぎ」を防止する自動補正装置「レベルキーパー」を開発したと発表しました。

この装置は、枕木を砂利で支える「バラスト軌道」において、路盤の沈下により砂利と枕木の間に隙間が発生し、枕木が線路にぶらさがる状態になる「浮きまくらぎ」を防止するために開発されたものです。一般的に「浮きまくらぎ」が発生すると軌道状態が急速に悪化するため発生箇所では頻繁な保守が必要ですが、この「レベルキーパー」の導入により保守コストの低減につながるとしています。

「レベルキーパー」は、枕木と枕木の間のスペースに設置し、枕木の補助として線路を支える機構です。バラストが沈下すると機構内部のバネの力により装置そのものが伸展、沈下した分のバラストを枕木下に押し込んで、枕木とバラストの間に隙間ができることを防ぐ原理となっています。

鉄道総研では、これまで線路下の横断排水溝の前後や小橋りょうとの境界部、レールの継目などに試験的にこの「レベルキーパー」を設置して性能を確認、いずれも「浮きまくらぎ」の抑制効果が認められています。特に横断排水溝の前後では車両の童謡加速度が約60パーセント低減されました。

開発された「レベルキーパー」は、2017年4月から、軌道製品の製造などを行うニッパツ・グループの企業「スミハツ」から発売される予定です。

もっと、詳しく見る!

ニュースURL

関連ジャンルニュース

このニュースの関連ジャンルのニュースを紹介しています。