減圧チューブ内を走行する新交通「ハイパーループ」を開発しているアメリカの「ハイパーループ・ワン」は2017年4月6日(木)、ネバダ州で建設していたチューブ試験線「Devloop」が完成したと発表しました。同社はこの発表と合わせ、アメリカ国内の路線として11路線を検討していることを明らかにしています。
「ハイパーループ」は、スペースX社やPayPalなどを創設したイーロン・マスクさん主導のもと、「真空チューブ列車」の概念を基に開発される新交通システムです。「真空チューブ列車」は、空気抵抗や摩擦を軽減できることから理論的に超高速性と低エネルギーが可能とされ、「ハイパーループ」も時速1,200キロメートルでの走行が見込まれています。
ネバダ州に完成した新しい試験線「Devloop」は、同プロジェクトでは初めて実施する減圧チューブ内での走行試験のために建設されたものです。これまでは車体モデルが直接外気に触れる曝露状態での走行試験が2016年から実施されていました。
「ハイパーループ」は、2016年11月にアラブ首長国連邦のドバイ〜アブダビ間での建設構想が発表されたほか、インドやロシアでも計画構想の検討やセールスなどが報じられています。