国交省、南阿蘇鉄道の災害復旧調査結果を公表 復旧費は約70億円

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犀角山トンネルで3Dスキャンにより確認された横ずれ

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国土交通省鉄道局は2017年4月16日(日)、熊本地震の影響で4月現在も一部区間で運休が続いている南阿蘇鉄道高森線について、国直轄で実施していた鉄道施設災害復旧調査の結果を公表し、全線の復旧には約65億円から70億円が必要であるとの見通しを明らかにしました。

この災害復旧調査は、「熊本地震復旧等予備費」を使用して、高森線の立野~中松間の被災状況を国が調査したものです。このうち、特に立野~長陽間にある、第一白川橋りょう、犀角山トンネル、戸下トンネル、立野橋りょうなどの鉄道施設では、変形やひび割れなどの損害が確認され、第一白川橋りょうでは復旧に5年程度、犀角山トンネル、戸下トンネルは3年程度の設計・工事期間が見込まれています。

また、ほかの区間では、軌道の変状などに対する対策、擁壁の損傷や斜面の崩壊などの復旧に1年程度の期間が必要とされています。復旧や修繕が必要な箇所は全区間で計42カ所です。

国土交通省は、南阿蘇鉄道の地域公共交通としての役割、機能の位置付けを踏まえ、当該路線は将来にわたり復興後の南阿蘇地域の地方創生に資するものとする必要があると指摘、他地域において地域鉄道の活性化に成功している事例なども参考にしつつ、長期的なビジョンを持って復旧の在り方を検討することが重要であるとしています。

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    犀角山トンネルで3Dスキャンにより確認された横ずれ

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  • ニュース画像:第一白川橋りょうの有限要素法(FEM)による応力解析

    第一白川橋りょうの有限要素法(FEM)による応力解析

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