N700S、量産車の仕様と投入計画が決定 2020年7月営業運転開始

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N700S

©JR東海

JR東海は2019年1月25日(金)、東海道新幹線で営業運転を予定している新型車両「N700S」について、量産車の仕様と投入計画を決定したと発表しました。2020年度からN700系を置き換え、2020年7月から営業運転を開始します。

同社は、量産車の主な仕様として、安全性・安定性の向上、異常時対応力の強化、快適性・利便性の向上、ランニングコストの低減の4点を挙げています。

安全性・安定性の向上は、ATCとブレーキシステムを改良し、地震時のブレーキ距離をN700Aタイプから5パーセント短縮したほか、台車カバーの形状変更や融雪ヒーターなどの着雪防止対策を採用し、列車遅延の低減を図っています。また、大容量のデータ通信が可能となったことから、詳細な機器データを車両データ分析センターに集約、より高精度に各機器のモニタリングを行い、早い段階で調査修繕を実施し、故障を防止します。

異常時対応力の強化は、バッテリ自走システムを高速鉄道で初めて搭載することから、自然災害等による長時間停電時でも、乗客の避難が容易な場所に自力走行できるほか、一部のトイレが使用できるようになります。また、防犯カメラを客室の天井にも設置し、セキュリティ強化を図るほか、緊急時に乗客と乗務員が通話できる装置を客室内に設置し、指令所の係員とも通話できるようにします。

快適性・利便性の向上は、これまでより制振性能の高いフルアクティブ制振制御装置を、グリーン車、先頭車、パンタグラフ搭載号車に搭載し、乗り心地の向上を図るほか、モバイル用コンセントは全座席に設置し、利便性を向上させます。

ランニングコストの低減は、走行抵抗を低減した先頭形状「デュアル スプリーム ウィング形」を採用したことや、次世代半導体「SiC素子」の駆動システムとなり、消費電力をN700Aタイプから6パーセン削減したほか、パンタグラフやブレーキ装置などにある摩耗部品の交換周期を約2倍長寿命化し、検修作業の省力化を省力化させます。

計画では、2020年度に12編成、2021年度と2022年度に14編成ずつ投入し、3年間で40編成が登場する予定です。なお、一部の編成は、次期軌道状態監視システムを搭載します。

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