京王電鉄は、2021年の春のダイヤ改正で、京王線と井の頭線の終電時刻を10分から30分程度繰り上げます。首都圏の大手鉄道会社で5社目の終電繰り上げです。「終電から初電にかけての夜間作業時間の確保によるさらなる安全性向上策の推進」や「生活様式の変化に合わせた運行本数、運行時刻、行先の設定」を目的としています。
同社の駅利用状況は、新型コロナウイルス感染症拡大後、大きく変化し、特に深夜時間帯は2019年9月と比較して47%と大幅に減少しています。合わせて鉄道施設のメンテナンスなどの安全性・サービ ス向上に向けた取り組みを推進するなかで、夜間作業時間の確保が課題となっています。そのため、終電の繰り上げは、作業の効率化を図り、社員の深夜作業における働き方改革にもつながるものと考えています。
対象の路線は、競馬場線、動物園線を除く京王線と井の頭線です。京王線下り列車で新宿を出発、橋本〜多摩センターに到着する時間が最大20分、上り列車で橋本〜調布を出発、新宿に到着する時間が最大30分程度繰り上げられます。井の頭線では、下り列車で渋谷を出発、吉祥寺〜富士見ヶ丘に到着する時間が最大20分、上りの渋谷方面が15分程度繰り上げられます。
なお、具体的な実施日や詳細時刻については、改めて発表される予定です。