東京メトロは2021年春に実施予定のダイヤ改正で、全路線の終電時刻を現行より、概ね10分程度繰り上げます。終電時刻の繰り上げが最も大きいのは、千代田線の北千住〜綾瀬間で16分です。
終電時刻の繰り上げは、東京メトロ路線の特徴とも大きく関係しています。首都圏の鉄道ターミナル駅間の輸送を担っている同社は、多くの鉄道会社との乗換・接続や相互直通している他社線の繰り上げ状況を考慮し、実施されます。
また、鉄道各社で長年課題となっている、夜間作業時間の確保も終電繰り上げの大きな要因です。同社の路線は、そのほとんどが都心部のトンネル内で、保守作業に必要な作業用車両は、主に都心部近郊にある車両基地に留置されています。そのため、列車運行終了後に作業用車等の移動に時間を要すことから、終電繰り上げで確保した時間を実作業時間に充当し、工事の工期短縮につなげる考えです。
詳しい繰り上げ時刻については後日発表される予定です。なお、初電時刻の繰り下げは予定されていません。