日本初の「ミニ新幹線」、山形新幹線が開業

ニュース画像:シルバーグレーの車体が眩しい400系(ちゃぽんさん撮影) - 「日本初の「ミニ新幹線」、山形新幹線が開業 」
シルバーグレーの車体が眩しい400系(ちゃぽんさん撮影)

©ちゃぽんさん

1992年7月1日、山形新幹線の東京〜山形間が開業しました。山形新幹線は、日本で初めての「ミニ新幹線」と呼ばれる方式を採用した路線です。東京〜福島間は東北新幹線、福島〜山形間は奥羽本線を走行します。

「ミニ新幹線」とは、線路の軌道を新幹線規格(フル規格)の1,435ミリメートル(mm)に拡大し、新幹線と在来線を直通運転できる新在直通運転の区間です。この方式は、既存の在来線を利用し、新幹線用の線路を新たに敷設することなく、費用と建設時間を大幅に軽減できるメリットがあります。

開業時に投入された車両は、新在直通運転のために開発されたJR東日本400系新幹線電車「つばさ」です。川崎重工業、東急車輛製造、日立製作所の3社で計84両が製造されました。

車体はシルバーグレーで、これまでの歴代新幹線のホワイトベースとは一線を画した斬新なデザインで注目されました。最も特徴的なのは、在来線区間を走行するため、車体幅は在来線の規格に合わせ、見た目でもフル規格の新幹線よりも小さいことです。そのため、東京〜福島間では車体とホームの間に大きく隙間ができてしまいます。そこで、車体には可動式「ステップ」が装備され、乗降時の隙間を埋めています。また、座席も普通車は4列、グリーン車は横3列シート配置と1列分少なくなっています。

ニュース画像 1枚目:まもなく引退するE4系との連結(shingenさん撮影)
まもなく引退するE4系との連結(shingenさん撮影)

©shingenさん

「つばさ」は、東京から運行される東北新幹線と連結して運転されることがあります。分岐となる福島駅では当時唯一、新幹線の「増結・解結(併合・分割)」シーンを見ることができるため、大人から子供まで興味をくすぐる人気スポットになりました。

1999年12月14日には、山形〜新庄間が延伸され、E3系新幹線1000番台が山形新幹線用として投入されました。その後、順次置き換えが進み2010年4月に、さよなら運転を終えた400系は引退しました。

ニュース画像 2枚目:鉄道博物館で保存展示される「411-3」(さんたかさん撮影)
鉄道博物館で保存展示される「411-3」(さんたかさん撮影)

©さんたかさん

引退した400系「411-3」は現在、大宮にある「鉄道博物館」で当時の塗装で保存展示されています。

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