今から10年前の2011年7月11日、日本初となるハイブリット機関車「JR貨物HD300形」がデビューしました。東芝で製造されたHD300形は、高性能のリチウムイオン電池(蓄電池)を主動力源とし、エンジンとのハイブリッド走行を可能にした次世代形構内入換用機関車です。
JR貨物が、入れ替え作業に国鉄時代から使用している「DE10形ディーゼル機関車」が老朽化。これを置き換えるため、2010年に試作機となる「HD300-901」を製造しました。「HD300形」は、既存のディーゼル機関車(DE10形)と比較して、燃費・窒素酸化物(排出ガス)、騒音レベルを低減することが可能になりました。
JR貨物は2020年7月には、日本政策投資銀行の「DBJ環境格付」で「環境への配慮に対する取り組みが十分」の格付を取得。環境性能に優れた「HD300形」の導入促進などの環境負荷低減への取り組みが評価されました。
環境負荷が最も少ない輸送手段である鉄道の一助を担う存在の「HD300形」、寒冷地仕様の500番台を含め、今日も北は北海道から南は九州まで、全国各地の駅やターミナルで活躍しています。