直江津駅から羽ばたけ!なんと、えちごトキめき鉄道のホームに自習室が

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直江津駅3・4番線ホームにある「自習室」

©RailLab ニュース

新潟県・えちごトキめき鉄道の直江津駅3・4番線ホームには待合室と並んでとても不思議な部屋が存在します。中を覗くと、白い机とテーブルが整然とならび、ホワイトボードまで設置されています。なんとここは、学生専用の自習室。2021年9月20日(月・祝)の三連休の最終日にもかかわらず、中では3名の高校生が真剣に勉強に取り組んでいました。

この自習室が設置されたのは2020年4月1日、「直江津2号ホーム」と呼ばれるホームの先にそれはあります。入り口には「直江津駅自習室」と書かれた看板と直江津駅のキャラクター 「凪音 零(なぎね れい)」が描かれた看板が出迎えます。

ニュース画像 1枚目:整然と並べられた机と椅子、室内はとても清潔で快適
整然と並べられた机と椅子、室内はとても清潔で快適

©えちごトキめき鉄道

利用時間は7時から22時まで、座席数は24席で1人でもグループでも利用しやすい配置です。しかも冷暖房・卓上コンセントや荷物置き場まで完備され、駅を利用する学生なら無料で利用することができます。看板にも記載されていますが、ここは「学生専用」です。しかし、入り口に鍵も係員もいない部屋は本当に学生以外の利用者が立ち入ることはないのでしょうか?まして、エアコン・コンセントまで至れり尽くせりな環境を無料で提供することの意義について担当者へ伺いました。

ニュース画像 2枚目:自由に使用できるコンセント
自由に使用できるコンセント

©えちごトキめき鉄道

以前は、待合室として使用されていました。しかし、北陸新幹線開業で信越本線から第三セクターのえちごトキめき鉄道へ移管、「はくたか」や「北越」などの特急列車は乗り入れることがなくなり、大人数のための待合室も不要となりました。当初は倉庫などに利用する予定でしたが、同社社長の鳥塚氏が「自習室」とすることを決断します。

昨今のコロナ禍でリモートワークが増え、都会では個室間隔のワークスペースが設置されています。トキてつはなぜ、それではないのか?実は鳥塚氏は30年近く前、学習塾の講師を勤めていました。都会とは違い、地方の駅周辺には学習塾が存在しない箇所も多く存在します。また列車の運行本数も1時間に1本、またはそれ以上間隔の空く場合もあります。塾講師の経験から、子供たちが待ち時間の間に安心して集中できる場所を提供したい、そして地元直江津から世界へ羽ばたいてほしい、帰郷した際にはここでの思い出を思い出してもらいたいという社長をはじめとしたトキてつの熱い思いにありました。

現代の学生には必須のスマホ・タブレットのコンセントやコロナ禍でのソーシャルディスタンスを保てる配置など、至れり尽くせりな設備が整っています。防犯上、監視カメラを設置し、駅事務室で安全確認が取れるようになっています。

自習室設置から約1年半、これまで学生以外の利用や酔っ払いが侵入するなどの心配されるようなケースは発生していません。トキてつを利用する方のマナーや、学生を応援する地域の皆さんに支えられながら、今日も自習室では学生が夢に向かって頑張っています。

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