JR東日本仙台支社は2021年10月28日(木)、新型レール削正車2編成を導入したと発表しました。同社初となる新しい削正方式の大型保守用車を導入し、10月から東北本線・宇都宮~盛岡間で運用を開始。レールの交換頻度の抑制により省メンテナンス化・鉄道工事での働き方改革を目指します。
今回導入した新型レール削正車1編成は、金属チップを使用して削る「ミリング車」と砥石を使用して研磨する「グラインディング車」の2台セットです。回転する砥石をレール頭面に押し当てて削正する従来の方式と比べ、新型車は1回で削正できる深さが大きいことが主な特徴です。なお、ミリングホイールによる削正方式はJR東で初めての導入、摺動式グラインディング装置の採用は日本初となります。
列車が繰り返し走行するレールは、頭部の表面層(レールと車輪が接触する部分)に金属疲労が蓄積し、レールが劣化します。レール削正車は、劣化したレール表面を削ることで耐用年数を延ばし、省エネ、省資源化を図ることができます。また、レール交換は人力作業が主体で重量物を扱うことから作業員の負担が大きく、レール交換作業そのものを減らすことで鉄道工事の働き方改革につながります。