これは一体?「鉄道技術展 2021」出展のロボットが担う業界の未来のかたち

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鉄道技術展 2021 「日本信号」のブースで展示された「ロボット」

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2021年で7回目を迎えた「鉄道技術展」が11月24日(水)から11月26日(金)まで、幕張メッセで開催されました。鉄道分野のシステム、製造、インテリア、部品、旅客サービスなど、さまざまな技術が一同に会する展示会には1,000を超える企業や団体が出展、3日間で約25,000人が来場しました。

会場内で一際多くの来場者が集まっていたブース。鉄道をはじめとする交通インフラを支えるシステムおよび機器製造を行なうメーカー「日本信号」です。ここで紹介されていたのは「多機能ハンドリング車」と呼ばれる人型重機ロボットと鉄道工事用車両を組合わせた重機です。

「多機能ハンドリング車」は日本信号、人機一体、JR西日本の3社が連携し現在開発・試験中のロボットです。人とロボットの協働により鉄道工事での高所作業や重量物運搬などを安全かつ効率的に実施すること目指しています。

ニュース画像 1枚目:「多機能ハンドリング車」イメージ
「多機能ハンドリング車」イメージ

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「鉄道技術展」では、実際に試作中の「零式人機 ver.1.0」の作業デモンストレーションを実施。多くの方が足を止めて作業の様子を真剣に見学していました。作業は、人が地上でオペレーションを行う操作機器をロボットの横に設置。現場にいる作業員の指示のもと、ロボットのカメラから映し出される映像を確認しながら、遠隔で作業を実施。滑らかな関節や細かな指の動作はまるで人間そのものです。デモでは、架線のメンテナンスや塗装作業などを公開し、作業途中の急な変更にもスムーズに対応する様子を紹介していました。

ニュース画像 2枚目:ロボットの横でオペレーションする様子
ロボットの横でオペレーションする様子

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ニュース画像 3枚目:試作中のオペレーション機器
試作中のオペレーション機器

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現在、鉄道メンテナンス作業の現場では、重労働や危険な高所作業も多く、人員不足等の問題が浮き彫りとなっています。JR西日本では、作業効率と安全性を高め、労働価値の向上につながる「機械化・身体能力拡張」によるメンテナンス手法の革新実現を目指しています。「多機能ハンドリング車」を使用することで、これまで危険を伴う高所作業や重量物運搬などを遠隔操作で実施することが可能となり、年齢・性別等を選ばず誰でも安全に操作・作業を行うことができるようになります。

今後は、多人数で実施している重量物取扱作業への適用により、鉄道の安全性のさらなる向上、工事・オペレーション・メンテナンスの効率化が期待されます。

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    鉄道技術展 2021 「日本信号」のブースで展示された「ロボット」

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  • ニュース画像:ロボットの横でオペレーションする様子

    ロボットの横でオペレーションする様子

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  • ニュース画像:試作中のオペレーション機器

    試作中のオペレーション機器

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  • ニュース画像:「多機能ハンドリング車」イメージ

    「多機能ハンドリング車」イメージ

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