2023年も春がやってきました!例年よりも暖かい気候が続き、東京では3月14日に全国で最初の開花が観測されました。気象情報を提供するウェザーニューズが発表した「第七回桜開花予想」によると、東京の開花を皮切りに平年より早い4月中旬には、北海道へ桜前線が上陸する予想で、西日本と東日本では3月中には満開ラッシュとなりそうです。
■各都市の桜開花予想
今後東北地方へ向かって日本全国を北上する桜前線、1年でほんの少しの期間しか、その美しさを見ることのできない「桜」。各地の鉄道沿線には、桜が咲き誇る素敵なスポットが数多く存在します。満開の桜と鉄道写真のおすすめ撮影地を路線・最寄り駅等の情報とともに、桜前線の順番に北上しながら紹介します。
■松浦鉄道 西九州線 浦ノ崎駅付近
佐賀県伊万里市の浦ノ崎駅には、線路を覆うようにソメイヨシノが美しく咲いています。地元の保存会により大切に手入れされた桜を見ようと、シーズンには「桜の駅まつり」も開催され、鉄道ファンなどで賑わいます。
■JR四国 土讃線 箸蔵駅付近
JR四国もおすすめする桜と鉄道のビューポイントの1つ、徳島県三好市池田町の箸蔵駅。3年ほど前には、沿線の方とともに、さらに桜を植樹し、今後より一層美しい景色を見ることができそうです。
■京福電鉄(嵐電) 北野線 鳴滝駅付近
京都市右京区の鳴滝駅〜宇多野駅間の約200mほどの区間は、線路の両側に約70本の桜があり、通称「桜のトンネル」と呼ばれる人気スポットです。鉄道写真撮影はもちろん、車窓からも春ならではのトンネルを通り抜ける素敵な体験ができます。
■JR西日本 山陰本線(園部~米子)大岩駅付近
鳥取県岩美郡岩美町にある大岩駅の前を通る国道に沿って約1kmに渡り、100本近い桜並木が続いています。この規模だけあり、地元の人はもちろん、県外からも多くの鉄道ファンが訪れ、美しい桜に魅了されます。
■樽見鉄道 樽見線 高科駅付近
岐阜県揖斐郡揖斐川町にある高科駅。ホームにある古いログハウスのような待合室を、両サイドの大きな桜が囲うように咲き誇ります。駅の周りには田園風景が一面に広がり、どこか懐かしい日本の原風景を味わえます。
■JR東海 御殿場線 山北駅付近
神奈川県足柄上郡山北町の 山北駅は、県内でも人気の桜の名所の1つです。線路の両側には、約130本の桜が植えられ、線路上に架かる端からは、まるで桜が列車に降り注いでいるかのような美しい写真を撮影することができます。
■小田急 小田原線 相武台前駅付近
神奈川県座間市の相武台前駅〜座間駅間には、線路に沿うように桜が連なる有名な桜並木があります。都会の鉄道ということもあり、ロマンスカーをはじめ、多くの列車が走行するので複数の車両の撮影を楽しめます。
■秩父鉄道 秩父本線 大麻生駅付近
埼玉県熊谷市の大麻生駅付近には「熊谷大麻生桜堤」という、ソメイヨシノと菜の花が同時に楽しめる有名スポットがあります。秩父鉄道といえば蒸気機関車「SLパレオエクスプレス」ですね。土日祝日を中心に運行するSLと、桜のタイミングが合えば素敵な鉄道写真撮影ができるかもしれません。
■JR東日本 中央本線 東中野駅付近
こちらは東京のど真ん中、東京都中野区の東中野駅近くでの1枚です。運行本数の多い中央本線に沿って桜並木が連なり、快速をはじめ、あずさ・かいじなどの特急も通過することから人気のスポットです。
■小湊鐵道 小湊鐵道線 上総大久保駅付近
千葉県市原市の上総大久保駅は、地元の小学生が描いたかわいい「トトロ」がお出迎えしてくれます。駅周辺には春になると黄色い菜の花と淡いピンクの桜が咲いて、小湊鉄道のレトロな列車とのコントラストがとても美しいです。
■わたらせ渓谷鉄道 わたらせ渓谷線 神戸駅付近
群馬県みどり市東町の神戸駅は、かつて蒸気機関車C12型の連結・切り離しが行われた歴史のある駅です。近年では、花桃の名所としても有名で、約300本が美しく咲き乱れます。桜とは一味違う色の濃い花桃とのコントラストが美しいです。
■JR東日本 東北本線(黒磯〜一ノ関) 船岡駅付近
最後は東北、宮城県柴田郡柴田町の船岡駅付近での1枚です。この桜並木は、「日本さくら名所百選」にも選ばれる白石川堤一目千本桜です。白石川沿いに1,200本もの桜が咲き誇る景色は圧巻です。残雪の蔵王連峰をバックに美しい桜と列車が映える素敵な写真が撮影できます。
暖かくなってきた今、日本が誇る「桜」を愛でに鉄道旅へ出かけてみてはいかがでしょうか。