みなさんがいつも利用する最寄駅の「駅名」の由来を知っていますか?全国の鉄道には約10,000の駅や停留場が存在し、それぞれの駅名には名前にまつわる由来があるはずです。駅名の由来を調べる時に思い浮かぶのは、「ウィキペディア」ですが、関東の大手私鉄「東武鉄道」では、すべての駅の由来を公開しています。そんなお宝的な情報を公開している東武鉄道のホームページをご紹介します。
東武鉄道って?
「東武鉄道」は東京、千葉、埼玉、栃木、群馬の1都4県の広範囲にわたって鉄道路線が広がっています。浅草を起点とした東武スカイツリーライン・伊勢崎線、日光線、及び東武アーバンパークライン(野田線)、池袋を起点に埼玉県西部へ伸びる東上線と、通勤・通学から観光輸送まで、多くの利用者の大切な足となっています。営業キロ463.3kmという広大な路線網には、205駅の旅客駅があります。5都県にある駅は大小さまざまで、特に駅名は、名前の由来をたどると、それぞれの地域の歴史や特色が表われているはずです。
駅のページを覗いてみると
東武のホームページでは、各駅を検索すると駅の構内図やバリアフリー設備、乗り換え案内や周辺地図、ATMなど、利用する際にとても便利な情報が詳細に掲載されています。
一番下にはお宝が眠っていました
一般的な情報を仕入れ、満足してページを離れてしまうのはもったいない!駅ページの一番下までスクロールすると、さりげなく「駅のプロフィール」が記載されています。ここに歴史を紐解くお宝が埋まっていました!
ここには駅の所在地、電話番号と開設年月日、乗降人員、そして駅名由来が記載されています。それが大小規模関係なく、東武鉄道の全駅というところがすごいんです。以下、気になった駅名由来を調べてみました。
5駅の駅名由来を紹介
東武鉄道1番の乗降客数を誇る東武東上線「池袋駅」
開設年月日:1914(大正3)年5月1日
乗降人員:330,544人
文化年間の「遊歴雑記」には「当村を池袋と名付けしは往古夥(おうこおびただ)しき池ありしに因るなり」とあり、また新編武蔵野風土記稿には(池袋村は地高くして東方のみ水田あり、其辺(そのべ)窪地にて地形袋の如くなれば村名起りしならん)とあるように、付近一帯が低湿地で、雑木林と池が多いので呼ばれた地名が、そのまま駅名に命名されました。
なんとなく、そんな気はする・・日光線「合戦場」
開設年月日:1931(昭和4)年4月1日
乗降人員:269人
「合戦場」の名は、戦国時代の皆川城主・宗成と宇都宮城主・忠綱が、現在の駅西400~500mにある白地沼を中心とする標茅ケ原(しめじがはら)で戦ったことから由来するといわれています。 当時の記録が地名として、さらには駅名に残っています。 また合戦場は江戸時代に宿場町として栄え、標茅ケ原は東国の名所です。
ひらがなの感じもかわいい 東武宇都宮線「おもちゃのまち」
開設年月日:1965(昭和40)年6月7日
乗降人員:1,846人
おもちゃ関連業者の集団誘致による、新しい団地および工場にふさわしい「夢のある駅」ということで、全部ひらがなの名前になりました。 駅前には怪獣や蒸気機関車、飛行機が飾られ、12月にはおもちゃ祭が開かれ、市価の3割から5割引で直売を行っています。
おもちゃのまち1丁目からおもちゃのまち5丁目まで正真正銘の町名として実在します。
東京ではありません 東武東上線「霞ヶ関」
東京メトロ 丸の内線に同名の「霞ケ関」がありますが、正式には、東武は「ヶ」が小さく、東京メトロは「ケ」が大きい字を使用しています。
開設年月日:1916(大正5)年10月27日
乗降人員:17,892人
開設時は当時の地名である「的場駅」と命名されたが、昭和4年に霞ケ関カンツリークラブというゴルフ場が出来たのにともない改称されました。 現在、JR川越線に「的場駅」があるところから改称が成功だったと思われます。
所在地は板橋区だけど 東武東上線「東武練馬」
開設年月日:1931(昭和6)年12月29日
乗降人員:43,823人
練馬区が板橋区から分区したのは昭和22年のことで、駅が開設された当時(昭和6年)この地区は東京市練馬といいました。 町名の「徳丸」では知名度がないためと、西武鉄道に「練馬駅」があるために「東武」の2字を頭につけて命名されたのですが、現在も駅の所在地は板橋区にあります。
いかがでしたか?駅名の数だけ名前の由来はあります。なかなか1つ1つ調べることは難しいこの難題を、東武鉄道は一度に検索することができ、親切この上ありません。小学校の自由研究や地域調べでも活躍するかもしれません。
皆さんも気になる駅があれば、ぜひ調べてみてはいかがでしょうか?
※乗降人員は2020年度1日平均です