JR貨物から2022年5月9日に突如発表された、国鉄EF66形電気機関車27号機「EF66 27」の定期運用の終了は、多くの人が驚きと悲しみに暮れたことでしょう。当時の面影をそのまま残し、鉄道ファンから「ニーナ」の愛称で親しまれたEF66形最後の0番台「EF66 27」。その活躍と勇姿を写真で振り返ります。
EF66形は1968(昭和43)年から1974(昭和49)年にかけて製造された電気機関車です。名神・東名高速のトラック輸送に対抗すべく、最高時速100kmで走行する貨物列車として開発されました。主に東海道山陽本線で高速貨物列車として運行し、その後1985(昭和60)年以降は"花形"である「富士」「はやぶさ」などの寝台特急列車(ブルートレイン)の牽引機として活躍しました。
「EF66 27」は1987(昭和62)年の国鉄分割民営化後、JR貨物へ継承され現在は吹田機関区に所属しています。JR貨物移管後、EF66形は車体更新や塗装変更等が施されましたが、「EF66 27」は国鉄時代からさほど変わらぬ姿を保ちました。
昨今はEF210形の増備により、EF66形との置き換えが進み、0番台が徐々に引退、「EF66 27」は2022年3月現在、唯一現役で活躍する車両でした。
現在のところ、正式な引退については言及されていませんが、今後イベント等で数少ない勇姿を見られる機会に期待したいです。