JR東日本は2022年10月から2ヵ月程度、山手線全線で乗客が乗った営業列車で自動運転を目指した実証運転を実施します。使用車両はJR東日本E235系電車2編成です。
実証運転は、JR東日本が将来の「ドライバレス運転」実現のため、現在開発を進めている自動列車運転装置(ATO)を実際の営業列車で使用します。試験内容は通常の営業列車で、加速・惰行・減速などの自動運転に必要な運転機能、乗り心地、省エネ性能などの確認や知見の蓄積を行います。 運転中は通常の列車と同様に運転士が乗務し、必要な機器操作などの取り扱いを行います。
同社は2月にE235系1編成を使用し営業時間帯に、前後に列車が走行している環境で、自動運転試験を実施、運転機能、乗り心地、省エネ性能などの確認を行いました。この試験では、約12%の運転エネルギー削減効果を確認しており、今回、より詳細に分析することで、定時性・乗り心地と省エネを両立するATOの開発に役立てる考えです。
山手線では2023年春頃からATOに対応した車両改造などの準備を行い、2028年頃までにATOの導入を目指します。