JR東海は2022年5月27日(金)、2023年度から2026年度にかけて、東海道新幹線で運行するN700S新幹線を19編成追加投入することを発表しました。今回投入するN700Sは車椅子で利用する方の利便性向上と、車両のアルミ部材のリサイクルによる環境負荷低減を実現した車両です。
2021年4月以降に導入されたN700Sには、全6席の車椅子スペースを設置しています。今回追加する車両では、このスペースにあるコンセントの位置を車椅子利用者が使いやすいよう床面近くから窓枠近くへ変更します。また、多目的室の窓の位置も変更、車椅子のままでも座席に座った感覚同様に景色を楽しむことができます。
さらに、新幹線車両のアルミ部材のリサイクル範囲も拡大します。現行では、廃車となる新幹線車両の車体に使用されているアルミ部材をリサイクルし、内装部品の一部に使用しています。今回投入する車両は、新幹線で初めて車体の一部に再生アルミ部材を使用することが可能になりました。アルミの選別工程を確立することにより、強度が求められる車体材料として使用するための信頼性・品質を確保し、車体の屋根部に使用します。
再生部材の使用により、車体に使用するアルミを製造する際のCO2排出量を約2%、1編成あたり50トン削減します。