日本全国にある鉄道駅(停留場)は、JRや私鉄を含め約10,000近くあります。大きなターミナルから、難読駅、最端駅、絶景駅など、さまざまな気になる駅があります。今回は2月14日「バレンタインデー」にちなんで、全国の「恋」のつく駅を探してみました。みなさんはいくつあるかご存知ですか?(2023年2月現在の営業中の駅)
■JR北海道 室蘭本線 母恋駅
北海道室蘭市母恋北町にあるJR北海道の無人駅「母恋」。母恋の語源はアイヌ語でホッキ貝のたくさんある場所を意味しているそうです。この小さな駅では、「母恋めし本舗」が製造する人気番組「母恋めし」が販売されています。ホッキ貝を昆布だしで炊き込んだおにぎりと燻製のチーズ・味付きたまごが入ったお弁当はおつまみにもぴったりです。
■三陸鉄道 リアス線 恋し浜駅
岩手県大船渡市三陸町にある三陸鉄道の無人駅「恋し浜」。1985年の開業当初は「小石浜」でしたが、沿線住民が駅の誕生を祝い詠んだ短歌に「恋し浜」という表現があったそうで、2008年に立ち上げた同地区のブランドホタテ「恋し浜」にちなみ、2009年「恋し浜」駅と改称されました。駅待合室には、恋し浜ホタテの貝殻を使用した絵馬がたくさん飾られています。駅名看板には「愛の磯辺」と書かれ、ホームに設置された「幸せの鐘」は「鳴らすと恋愛が成就する」と言われているなど、パワースポットとなっています。
■西武鉄道 国分寺線 恋ヶ窪駅
東京都国分寺市にある西武鉄道の駅「恋ヶ窪」。東京とは思えない、静かな場所にあるこの駅の由来はさまざま伝えられていますが、同市内のJR中央線 西国分寺付近にある都名湧水のひとつ「姿見の池」にまつわる悲恋の話が。この池は、鎌倉時代に、遊女達が自らの姿を映して見ていたことから名がつけられたそうです。大岡昇平著の「武蔵野夫人」などの文学作品にも登場する名所で、遊女 夙妻太夫が武将 畠山重忠を慕って身を投げた池としてこの辺りを恋ヶ窪と呼ぶようになったといわれています。駅のホームの壁をよく見ると、ハートの形がいくつも散りばめられている知る人ぞ知るスポットです。
■智頭急行 智頭線 恋山形駅
最後は鳥取県八頭郡智頭町にある智頭急行の無人駅「恋山形」です。西日本エリア唯一の「恋」のつく駅は、見た目のインパクトは強め。駅舎・手すり・階段・駅名看板など、どこもかしこも「ピンク」に染まっています。ホームには、ハート型の絵馬や恋愛成就のお守りを販売する自販機が設置されるなど、映えスポットが満載です。
ということで「恋」のつく駅は全部で4つでした。ちなみに、のと鉄道 能登線にも「恋路駅」という駅がありましたが2005年に廃止となっています。それぞれに趣がある日本各地の「恋」のつく駅に足を運んでみてはいかがでしょうか?