JR東日本は2023年4月4日(火)、「羽田空港アクセス線(仮称)」の工事に着手すると発表しました。このうち、「東山手ルート」における鉄道施設変更認可を1月31日付で、「アクセス新線」における工事施行認可を3月24日付で国土交通省より受けました。6月に起工式を行い、本格的な工事着手、2031年度の開業を目指します。同ルートでは宇都宮線・高崎線・常磐線方面から羽田空港へのダイレクトアクセスが実現し、東京駅からは現行の約30分から短縮し約18分で到着することができます。
「羽田空港アクセス線(仮称)」は、羽田空港から新宿方面に向かう「西山手ルート」、東京駅に向かう「東山手ルート」、有明、新木場方面に向かう「臨海部ルート」の3ルートが計画されています。
今回着手する「東山手ルート」「アクセス新線」は、あわせて全長約12.4kmの路線です。田町駅の東京方にある山手線引上げ線を撤去し、山手線外回り、京浜東北線南行、東海道線上りを順次移設して、東海道線上下間にスペースを確保。現在休止中の大汐線の橋りょうや高架橋などの既存設備を改修して活用、東海道線と接続する線路を敷設します。東京貨物ターミナル内改良区間には、同ターミナル内のJR東日本が保有する用地を使用し、「羽田空港アクセス線(仮称)」の運行に必要となる車両留置線や保守基地線を整備(約23,000平方メートル)します。
「アクセス新線」区間は、東京貨物ターミナルから公共施設、道路、運河下を通過するルート。最大深度約50m、延長約4.2kmの複線シールドトンネルを構築し、羽田空港新駅(仮称)に至る新たな線路を敷設します。羽田空港新駅(仮称)は、羽田空港第1旅客ターミナルと第2旅客ターミナルの間の空港構内道路下に設置。最大幅員約12m、延長約310mの島式1面2線のホームを有する地下駅です。なお、空港島内のシールドトンネル、開削トンネルは国土交通省が空港整備事業で整備する予定です。