E7・W7系新幹線 2023年04月11日撮影
JR東日本とJR西日本は、2023年5月9日に新幹線の自動運転について技術協力を行うことを発表しました。両社は、4月に覚書を締結、今後、相互直通運用を行う上越新幹線と北陸新幹線を走行するE7系・W7系をベースに、自動運転の実現に向け検討を進めます。
JR東日本では、グループ経営ビジョン「変革 2027」に掲げるドライバレス運転(GoA3、GoA4)の実現のため、すでにATO(自動列車運転装置)の開発を進めています。2021年度には、上越新幹線の回送線となる新潟～新潟新幹線車両センター間において回送列車の自動運転の試験を実施しました。同社はこれまでの試験などで得られた知見を元に、2020年代末に上越新幹線 同回送線内で回送列車(GoA4)で、2030年代中頃には東京～新潟間の営業列車(GoA3)でドライバレス運転の実現を目指す考えです。
JR西日本は、技術ビジョンのめざす姿として、「人と技術の最適な融合」を掲げ、「自動運転技術による安全性と輸送品質向上」の実現に向けた技術の開発に取り組んでいます。2022年度からは、北陸新幹線 白山総合車両所敷地内において自動運転機能の要素技術開発を進めています。具体的には、車両を自動で加速・減速させ定位置に停止させる制御装置などの、自動運転機能の評価と課題抽出を行うために実証試験を実施。今後、北陸新幹線での自動運転の実現に向けたシステム開発やコスト軽減などの検討を進めるとしています。
新幹線自動運転の導入を検討する区間
【参考】鉄道の自動化レベル(乗務形態による分類)
