国土交通省関東地方整備局 港湾空港部は、「羽田空港アクセス線(仮称)」の工事を2023年12月7日に着手したと発表しました。今回着手したのは、田町駅付近と羽田空港を結ぶ「アクセス新線(約5km)」のうち、空港内の区間(約2.4km)における鉄道トンネル躯体等基盤施設です。第2ターミナルに隣接するP3駐車場前面の道路直下において、羽田空港新駅(仮称)のホーム部分に当たるトンネル躯体を、開削工法により構築するものです。
「羽田空港アクセス線(仮称)」はJR東日本が2031年度の開業を目指す、都心と羽田空港を結ぶ鉄道路線。羽田空港から新宿方面に向かう「西山手ルート」、東京駅に向かう「東山手ルート」、有明、新木場方面に向かう「臨海部ルート」の3ルートが計画されています。このうち、国土交通省から1月31日付で「東山手ルート」の鉄道施設変更認可を、3月24日付で「アクセス新線」における工事施行認可をそれぞれ受けています。
関連記事「羽田空港アクセス線、本格的に着工開始!東京駅から約18分 2031年度開業」
関連記事「【徹底探訪】まるで廃線跡… 25年都心に眠る大汐線のイマ、羽田空港アクセス線」
なお、この工事は、道路の通行等を確保しつつ、近接構造物に影響を与えないように施工する必要があることから、技術的難易度が高いとのこと。このため、設計段階から施工者独自のノウハウを取り入れた発注が可能な「ECI方式(Early Contractor Involvement)」を、関東地方整備局の港湾空港工事で初めて採用しています。