JR貨物は2024年9月12日、輪軸組立作業における不正行為の発生について、新たに対象車両が追加されたことを発表しました。
これは、9月10日付けで公表した関西支社広島車両所、北海道支社輪西車両所、関東支社川崎車両所での輪軸組立作業の検査結果データ差し替えにより検査を不正に終了させていたことが発覚したもので、該当の機関車・貨車は計564両に上りました。さらに、11日に再度調査を行ったところ、不正行為の対象となる車両が新たに北海道支社輪西車両所で貨車10両、関東支社川崎車両所で貨車57両の計67両確認されました。これにより、不正行為の対象となる車両数には、機関車4両、貨車627両の計631両となりました。
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同社は、検査結果データが基準値を超過していた輪軸を搭載した631両は運用停止とし、今後、可及的速やかに車軸の検査を実施するとのこと。今回、不正行為を行っていた車両所における輪軸組立作業は、作業体制を再整備するまで作業を停止します。
JR貨物は今回の件について、「いずれの箇所においても、作業担当者は、圧入力値が基準値を下回った場合は、車輪及び大歯車の固定に不具合が生じる可能性があると認識していましたが、基準値を若干超過する分には問題が無いものと認識していました。」とコメントしています。
なお、9月11日に不正行為の有無の確認作業のために行った一時的な運転見合わせについては、12日現在は全列車の運転を再開していますが、大幅な遅れと一部運休が発生。物流などに影響が出ています。