北海道伊達市にあまり知られていない、映えスポットの駅があるのをご存知でしょうか。JR北海道・室蘭本線には、秘境駅として知られる「小幌駅」がありますが、今回は特急停車駅である伊達紋別駅と東室蘭駅の間に位置する、“絶景広がる”隠れた映えスポット「北舟岡」という無人駅を訪れてみました。
同駅は普通列車のみが停車。長万部方面、東室蘭方面いずれも1日各10本ずつ運行されています。停車する列車以外にも、特急北斗や貨物列車が多く通過するため、比較的賑やかな駅です。隣駅はいずれも約3kmほど離れた、伊達紋別駅(特急北斗 停車駅)と普通列車のみが停車する稀府駅。室蘭本線の同区間は単線ですが、北舟岡駅は待避・交換が可能な2面2線の線形になっています。1番線はより海に近い位置に設置されていますが、待避・交換が行われない場合は陸地側の2番線を使用。両ホームは跨線橋で繋がれています。
北舟岡駅は伊達市内の住宅街にありながらも、海岸線に非常に近くとても景色の美しい駅です。1番線のすぐ外側は噴火湾(内浦湾)で、遠くに見える陸地は同駅を通過する函館行きの特急北斗がこのあと走行する渡島半島。大沼公園のシンボルである活火山の「北海道駒ヶ岳」も綺麗に見ることができます。
また、陸地側・伊達紋別駅方向に目を向けると、有珠山をはっきり眺めることができます。角度を少し変えれば、昭和新山の姿も。一方、稀府・東室蘭方向を見ると遠くに、6本の鉄塔が目立つ室蘭の測量山を確認できます。
駅舎は丘の上に設けられています。海岸線にあるホームから階段を登ると、正面に駐輪場と駐車スペースがあり、その傍に駅舎と化粧室を設置。駅舎内からも、ホームと渡島半島方向を綺麗に眺めることができます。
北海道の道南を代表する景勝地を、全方向で一度に眺められる北舟岡駅。海が近いというアドバンテージだけでなく、こうした遠くの景色も楽しめるとても魅力的で風情ある駅です。道内を鉄道で旅する際は、ぜひ一度立ち寄ってみてはいかがでしょうか。