次期軌道状態監視システムの概要
JR東海は、東海道新幹線で軌道の状態を走行中の営業列車で計測する「軌道状態監視システム」について、2018年5月30日(水)、計測項目の追加・計測精度の向上を実現した「次期軌道状態監視システム」を開発し、N700S系確認試験車に搭載すると発表しました。
「軌道状態監視システム」は、走行中に軌道の状態を計測、データをリアルタイムに中央指令等へ送信するもので、日々の軌道状態をとらえた保守作業が可能となり、乗り心地の維持・向上に貢献しています。
現在の「軌道状態監視システム」は加速度計を用い、レールの上下方向のずれを計測していますが、新しい「次期軌道状態監視システム」では、加速度計、レーザ変位計、ジャイロを組みあわせて用い、レールの上下のずれに加え、左右のずれ、左右レール間の距離、左右レールの高低差も計測可能です。
また、計測条件は、従来のものでは時速70キロメートル以上で走行していないと計測できなかったのに対し、「次期軌道状態監視システム」では、時速30キロメートル以上で計測できるようになり、より低速での計測が可能となっています。
JR東海では、多項目かつ高精度な軌道状態監視が日々可能となることから、適切な時期の保守作業により、さらに乗り心地が向上するとしています。同社では、2018年6月からN700S確認試験車に搭載し、走行試験を開始する予定です。
