JR東日本は、2018年10月3日(水)に、次世代の新幹線の開発を進めるため、試験プラットフォームとして、試験車両のE956形「ALFA-X」の設計・製作状況について公表しました。次世代新幹線の開発コンセプトは「さらなる安全性・安定性の追求」、「快適性の向上」、「環境性能の向上」、「メンテナンスの⾰新」の4つを基本に進めています。
「ALFA-X」のエクステリアデザインは、2種類の新たな先頭⾞両の形状を製作し、トンネル突⼊時の圧⼒波の抑制を⽬指すとしています。東京寄りの先頭車は、E5系と同じ先頭長ながらも、形状に「削ぎ」や「畝り」、「拡がり」といった風の流れによって作られる要素を取り込んだデザインとされました。トンネル突⼊時の圧⼒波を抑えると共に、室内空間を確保することの両⽴を⽬指しています。
一方の新青森寄りの先頭車は、22メートルにおよぶロングローズを採用し、従来よりもさらに⻑くすることで、トンネル突⼊時の圧⼒波を抑えて環境性能を追求します。台⾞部を覆うせり出した造形、運転⼠を包み込む造形、後⽅に向けて滑らかにつなぐ造形の3つの造形で構成されます。
さらに、地震時により早く止まるための開発品として、空⼒抵抗板ユニットを屋根上に搭載するとともに、リニア式減速度増加装置の開発を進めているとしています。
また、脱線しにくくさせるための開発品として、地震対策ダンパ、クラッシャブルストッパを搭載するほか、台⾞の異常状態を把握するシステムとして、⾞体、台⾞、軸箱等に振動センサ、温度センサを搭載するとしています。
これらの仕様を盛り込んだ試験車両の落成は、2019年5月を予定しています。詳しくは、JR東日本のウェブサイトを参照ください。