2016年度の鉄道、路面電車の運転事故は715件で前年から減少 国交省が公表

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鉄軌道の運転事故の件数と、死傷者数の推移

©国土交通省鉄道局

国土交通省鉄道局は2017年6月、鉄道や路面電車の運転事故や踏切事故の発生状況についてまとめた「鉄軌道輸送の安全に関わる情報」の2016年度版を公表しました。

発表によると、2016年度は運転事故件数は715件で対前年度12件減、事故による死亡者数は308人で対前年度22人増でした。なお、2016年度は乗客の死亡事故はありませんでした。国土交通省は、「長期的には減少傾向にある」との見方を示しています。

715件の運転事故のうち、衝突事故や脱線事故を示す「列車事故」は19件、踏切事故223件でした。

また、線路内立入りなどによる列車との接触事故は230件で全体の約32パーセント、ホームでの列車との接触事故は187件で約26パーセントを占めています。これらの人身障害事故に伴う死亡者数は211人で、全体の約68パーセント、負傷者数は222人で約65パーセントを占めています。なお、同統計の死傷者数には、自殺による死傷、自殺行為による第三者の死傷は含まれていません。

このほか公表資料では、列車の運休、旅客列車の30分以上の遅延などを表す「輸送障害」の発生件数についてもまとめられており、2016年度の発生件数は、5,325件で対前年度592件増でした。このうち、鉄道係員、車両、鉄道施設に起因する部内原因の輸送障害は1,378件で対前年度52件減、線路内立入りなど部外原因による輸送障害は2,324件で対前年度307件増となっています。

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