今から88年前の1933年(昭和8年)8月1日、「井の頭線」が開業しました。開業当初は渋谷から井の頭公園間が開通、翌1934年に井の頭公園から吉祥寺までが開業、全通しました。渋谷、下北沢、吉祥寺と、若者に人気の街を持つ井の頭線ではカラフルな7色の「レインボーカラー」の車両が走り、沿線を彩ります。
井の頭線は東京都渋谷区・渋谷駅と武蔵野市・吉祥寺駅を結ぶ12.7km(キロ)に17の駅が存在します。井の頭線のレール軌間は、京王電鉄で唯一の1,067mm(ミリ)の狭軌です。他の京王路線が1,372ミリを採用しているのになぜ異なるのかというと、開業時は現在の京王電鉄ではなく小田急電鉄の祖である帝都電鉄の路線だったためです。
京王以外の帝都電鉄をはじめとした多くの鉄道各社が1,067ミリを採用していたため、現在でもその名残から井の頭線のみが使用しています。その後、1948年に小田急電鉄と京王帝都電鉄(現・京王電鉄)が発足、井の頭線が京王の路線となりました。
2021年現在運行している車両は、京王1000系電車(2代)です。1000系は1996年から運行開始、6両編成が29編成在籍しています。特徴的なのは車両のカラフルさです。
ブルーグリーン、アイボリーホワイト、サーモンピンク、ライトグリーン、ラベンダー、オレンジベージュ、スカイブルーと全部で7色の「レインボーカラー」が運行しています。1729Fの1編成のみ、「レインボーカラー」ラッピングが施されています。
大都市の渋谷から自然の多い武蔵野までを結ぶ井の頭線には、多くの学校や劇場、おしゃれなショップ・カフェ、はたまた高級住宅街や公園など、さまざまな顔をもつエリアが連なっています。1駅ずつ異なる顔のある魅力あふれる駅をレインボーカラーの車両を乗り継ぎながら散策を楽しんでみてはいかがでしょうか?