東鉄に入局した新米社員のころ、「鉄道ファン誌」の臼井茂信さんの「撮影地ガイド」を見て、休暇を取り出かけました。新人の為全国無料パスは支給されず正規の運賃を払って出かけました。
1等寝台車1両、1等座席指定車1両、1等自由席車1両、2等寝台車3両、2等自由席車両にナハ11が2両、その他はスハ43で荷物車を入れて堂々の13両編成ですが、沼宮内駅から小繋駅まで続く23‰の十三本木峠を乗り切るため、急行は盛岡駅から、貨物列車と普通列車は沼宮内駅から補機を連結し、急行貨物や重量貨物は一時期先頭が3重連の列車でした。
当時は列車の写真を撮影する者など全くおりませんし、奥中山の駅係員にダイヤを聞くと「わざわざ東京から来たのかえー」と驚かれましたが、既に何名かのカメラマンが来駅していたようで、手書きの運行用紙片を渡してくれました。
現在ならば大勢のファンが集まり大変な事になったかもしれませんが、ジジイの若かった60年前は撮影者はジジイただ1人のみでした。