JR東日本は、昨今のコロナ禍において朝の通勤時の山手線駅利用にどのような影響を与えたか、Suicaのデータを調査しました。この結果、通勤駅とされる東京・新橋・品川では軒並み50%減少し、年代別で30・40代が通勤を最も控えていることがわかりました。電車を16日以上利用する乗客が大幅に減少し、企業のテレワーク推進が大きく関係していることを伺える結果でした。
調査は、山手線全駅の平日朝7時~10時の定期券、チャージ利用を含むSuicaの改札出場数合計をコロナ前の2020年1月20日を100%として指数化。山手線全駅に通勤する利用者を性別・年代別で集計し、2020年1月を基準に2021年9月までの利用状況の推移を示しました。
通勤利用者数と新型コロナウィルス感染者数の推移で比べると、4度の緊急事態宣言が発令される毎にSuicaの出場数が減少、依然として、東京中心部に通勤する利用者はコロナ禍前の50%から70%と、大幅な減少傾向が継続しています。年代別では、男女ともに30代・40代が通勤を最も控える傾向で、 若年層よりもシニア層の減少率は比較的少なくなっています。
さらに、2020年1月に東京駅着の定期券利用者のうち、2020年10月も同区間を朝通勤時間帯に乗車する利用者を対象に分析。定期券を購入せず同区間の都度利用は月1日から5日の利用が最も多く、定期券購入が割安になる16日以上で同区間の都度利用者数はほとんどみられない結果となりました。