より早い緊急停止可能に、JR東と鉄道総研 新幹線の地震検知システム改良

ニュース画像:JR東日本 E5系新幹線(イメージ) 2023年07月18日撮影 - 「より早い緊急停止可能に、JR東と鉄道総研 新幹線の地震検知システム改良」
JR東日本 E5系新幹線(イメージ) 2023年07月18日撮影

©レイルラボ 立体さん

JR東日本は2023年12月5日、新幹線の安全運行を支える新幹線早期地震検知システムの改良を発表しました。鉄道総合技術研究所(鉄道総研)の研究成果を活用し、地震発生後の地震規模を推定するプロセスを改良、これまでよりも早く緊急停止することが可能です。

今回、JR東日本の全ての新幹線地震計、計135台を改修、2024年3月の運用開始を予定しています。これにより、新幹線の地震対策が強化され、安全性が一層向上することが期待されます。

ニュース画像 1枚目:新幹線早期地震検知システムの概要
新幹線早期地震検知システムの概要

©JR東日本

新幹線早期地震検知システムは、各地震計で観測された地震動に基づき、地震計から変電所への送電を停止させることで、新幹線を緊急停止させるもの。初期微動(P波)と主要動(S波)を用い、緊急停止の早期化と多重化を図っており、主にS波よりも早く伝播するP波の検知内容から地震規模を推定、S波到達前に緊急停止させる仕組みです。

今回の改良では、推定式の係数を1秒ごとの時間とともに変化させることにより、P波検知後のマグニチュード推定精度が向上、実際のマグニチュードにより近い値を、より早く推定することが可能となりました。2022年3月に発生した福島県沖地震を例に、改良後のシステムではP波検知から送電停止までの時間が平均2.6秒短縮されることが確認されています。

ニュース画像 2枚目:新幹線早期地震検知システムの導入効果
新幹線早期地震検知システムの導入効果

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