JR貨物は、2018年3月14日(水)、貨物運賃の基本となる「貨物賃率表」について、10月1日(月)から賃率を10パーセント改定し、値上げすると発表しました。
同社が設定する鉄道貨物運賃は、「貨物賃率表」によって発着駅間の「運賃計算キロ程」に応じた「賃率」を求め、それに貨物の重量に基づき算出した「運賃計算トン数」を乗じて計算したものを「基本運賃」とし、これに輸送条件など、割増割引を行い、最終的な運賃としています。
この最も基本となる「貨物賃率表」は、最後に改定が行われたのが、国鉄分割民営化前で、「コンテナ貨物賃率表」が1982年4月、「車扱貨物賃率表」が1985年4月以来、30年以上に長きにわたり改訂を行わず、適用されてきました。
しかしながら、日本全体の労働力不足に伴い、鉄道貨物に対する輸送ニーズの増加が表面化してきているほか、AIやIOT技術をはじめとする社会の急激な変化への対応も急務となっていることから、引き続き良質な物流サービスを今後も継続的に提供しつつ、質の高い労働力の安定的な確保、新技術の導入、設備投資の促進等、次世代に備えることを目的に、「貨物賃率表」の賃率の変更を行うとしています。
今回の改定では、「貨物運賃料金表」における「車扱貨物賃率表」と「コンテナ貨物賃率表」に記載の賃料で、それぞれ10パーセントの改定を実施する予定です。
詳細な「貨物賃率表」については、JR貨物のウェブサイトを参照ください。