東武鉄道とNTTドコモは2018年11月28日(水)、鬼怒川線で運行している「SL大樹」において、4.5GHz帯および28GHz帯の両周波数帯における第5世代移動通信方式(5G)を用いた映像伝送試験に成功しました。
この映像伝送実験は、次世代のICT(情報通信技術)基盤インフラとして、5Gの研究開発を進めるNTTドコモと、日光・鬼怒川エリアの活性化策としてSL運転を復活させた東武鉄道が協力し、5Gを活用した観光地での新たな観光コンテンツ創出を目指したものです。実験は11月12日(月)と11月16日(金)の2日間に渡り、行われました。
鬼怒川線の鬼怒川橋梁に5Gエリアを構築し、SLが同通信エリアを通過する間に、橋梁から8Kカムコーダーで撮影したSLのライブ映像を客車に向けて5Gで伝送しました。これにより将来的には、SL列車の乗客に対し、乗車中の客車を牽引するSLの姿を超高精細ライブ映像で楽しむ新たな観光体験が実現できます。また、4K映像配信コンテンツ配信システムを用い、同様に構築した通信エリアを通過中に、多数の4K映像ファイルを客車へ一括伝送し、複数のスマートファンやノートPCに配信する試験にも成功しています。
今回の試験は、NTTドコモがが実施主体となり総務省から請け負った平成30年度5G総合実証試験「屋外において平均4-8Gbpsの超高速通信を可能とする第5世代移動通信システムの技術的条件等に関する調査検討」の一環として行われました。
試験の成果は、11月28日(水)から11月30日(金)までの3日間、横浜市西区のパシフィコ横浜で開催された「Microwave Workshops & Exhibition 2018」で展示されたほか、12月6日(木)と12月7日(金)の2日間、東京都江東区の東京ビッグサイトで開催される「DOCOMO Open House 2018」で展示されます。
