日本で最も多く製造された鉄道車両は?両数ランキングベスト5

ニュース画像:播但線 寺前駅付近(103系 norikadさん 2022年06月01日撮影) - 「日本で最も多く製造された鉄道車両は?両数ランキングベスト5」
播但線 寺前駅付近(103系 norikadさん 2022年06月01日撮影)

©norikadさん

日本の鉄道会社は200社近く存在し、在籍する車両数は2019年現在、民鉄が約28,000両、JRグループ全体で約36,000両の計74,000両です。この中で、通勤・通学など、多くの人が利用する電車には、これまでさまざまな種類の形式が登場しています。今回は現在までに製造された車両形式(電車)のうち、最も多く造られた形式ベスト5を両数とともに紹介します。

■5位:国鉄111系・113系電車

ニュース画像 1枚目:宮福線 大江駅(113系 ポン太さん 2022年05月02日撮影)
宮福線 大江駅(113系 ポン太さん 2022年05月02日撮影)

©ポン太さん

製造数:約2,900両

国鉄111系電車は1962(昭和37)年から製造を開始した近郊形直流電車です。翌1963年にはモーターの出力増強型として113系が登場。これ以外の違いは特にないことから、量産車として製造し「国鉄111系・113系」と総称して呼ばれます。なお、付随車「クハ111形」「サロ111形」は111系の続番として増備、2形式合わせ約2,900両が製造されました。運行路線は首都圏をはじめ、ローカル路線まで幅広く活躍、国鉄分割民営化後もJR九州を除き各地で運行しました。2022年3月現在、JR西日本のみで運用しています。

■4位:N700系新幹線電車(JR東海・JR西日本・JR九州)

ニュース画像 2枚目:(N700系新幹線 BBsanさん 2022年04月10日撮影)
(N700系新幹線 BBsanさん 2022年04月10日撮影)

©BBsanさん

製造数:約3,000両

N700系新幹線電車は、2007年7月にデビューしました。JR西日本とJR東海の共同で開発し、2005年の試作車から2020年までに、約3,000両が製造されました。N700系は1世代前の700系をベースに、快適性や環境性などを大きくグレードアップさせ、登場しました。2013年には改良型のN700Aを投入しています。2022年現在の運行区間は東海道・山陽・九州新幹線で、最高速度は285km/hです。

■3位:国鉄0系新幹線電車

ニュース画像 3枚目:東海道新幹線(0系新幹線 丹波篠山さん 1999年07月30日撮影)
東海道新幹線(0系新幹線 丹波篠山さん 1999年07月30日撮影)

©丹波篠山さん

製造数:約3,200両

0系新幹線電車は1964(昭和39)年から1986(昭和61)年まで、車両製造メーカー6社で合計約3,200両が製造された日本初の新幹線です。「夢の超特急」と称された0系は1964年10月10日の「東京オリンピック」開催にあわせ、東海道新幹線開業と同時に華々しくデビューしました。200km/hでの営業運転は、当時世界一の速さを誇りました。先端の丸い鼻は「団子鼻」と呼ばれ、2008年の引退まで多くの人に愛されました。

■2位:JR東日本E233系電車

ニュース画像 4枚目:中央線(E233系 Silence-Suzumeさん 2022年07月18日撮影)
中央線(E233系 Silence-Suzumeさん 2022年07月18日撮影)

©Silence-Suzumeさん

製造数:約3,297両

JR東日本で最も車両数が多いE233系電車は、2006(平成18)年にデビューしました。中央線系統の0番台、京浜東北・根岸線の1000番台、常磐線・東京メトロ直通運転に対応する2000番台。また、東海道線・高崎・上越・両毛、湘南新宿・上野東京ラインなどで運行する3000番台。さらに京葉線や房総、横浜線、埼京線、JR直通線、南武線の8500番台まで投入され、首都圏の主要路線をほぼカバーする通勤・近郊形車両として活躍中です。ちなみにE233系の前身となるE231系は第6位で、約2,700両が製造されました。

■1位:国鉄103系電車

ニュース画像 5枚目:懐かしい青梅線を走る103系 (103系 総武本線沿線のアラフォーさん 撮影)
懐かしい青梅線を走る103系 (103系 総武本線沿線のアラフォーさん 撮影)

©総武本線沿線のアラフォーさん

製造数:約3,400両

もっとも車両数が多いのは,、国鉄103系電車です。1963(昭和38)年3月から1984(昭和59)年1月までに約3,400両が製造されました。 101系の後継として製造された車両は、国鉄分割民営化後、JR四国とJR北海道を除くJR4社に引き継がれ、各地の都市圏の通勤車両として活躍しました。2022年3月のダイヤ改正以降は、JR西日本とJR九州にわずかに残るのみ。製造終了からまもなく40年が経ちますが、活躍する姿をまだ見ることができます。

いかがでしたか?最も多く製造された車両を見ると、日本の高度成長を支えた時期に造られた国鉄型車両3形式が占めました。また、東海道・山陽新幹線を支えた初代0系と、N700系、そして首都圏の多くの路線で通勤・通学を支えるE233系がランクインしました。

2022年10月14日に日本の鉄道開業150年を迎えます。節目の年となる今年は、各地でさまざまなイベントが開催され、貴重な車両の特別運行なども目白押しです。車両数も多く、いつでもどこでも乗車できた車両。年々姿を消している国鉄型等を見られるのも残りわずかかもしれません。この機会に、113系や103系など、現役で活躍する往年の車両に会いに行ってみてはいかがでしょうか?

※配信後に記事の一部を訂正いたしました。修正し再度、公開しています:7/31追記

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