1917(大正6)年10月22日、西武鉄道の多摩川線が開業しました。西武鉄道は、東京から埼玉を中心に全12路線がありますが、唯一、多摩川線だけが他の西武線と接続していない「飛び地路線」です。2022年で全線開業100周年を迎えた多摩川線を写真とともに紹介します。
■多摩川線について
多摩川線は東京都武蔵野市の武蔵境駅から、府中市の是政駅までの6駅、全長8kmの短い路線です。武蔵境駅ではJR中央線と接続しますが、是政駅は接続のない、いわゆる「盲腸線」と呼ばれる路線です。開通当初は、「多摩鉄道」という鉄道会社が運行。蒸気機関車(SL)で、旅客輸送のほか、多摩川の河原付近から砂利などを運搬するための貨物輸送を担う路線でした。その後、西武鉄道に吸収合併され、西武唯一の「飛び地路線」が誕生しました。
■運行する車両は?
現在、多摩川線では、西武101・301系(新101系)車両が運行しています。2017年から、多摩川線開業100周年を記念してさまざまなカラーリングが施された車両が活躍中です。カラーは「イエローxベージュ」「伊豆箱根鉄道創業100周年コラボレーションカラー」、西武で過去に活躍した701系デビュー当時の「レッドxベージュ(赤電)」「近江鉄道100形『湖風号』カラー」の4種です。
■沿線について
8kmしかない短い路線ですが、沿線には、国際基督教大学や東京外国語大学、警察大学校、多磨霊園、調布飛行場、競艇場や競馬場など、さまざまな機関や施設が点在しています。
また、2021年からは自転車を折りたたまず、そのまま車内に持ち込める「西武多摩川線サイクルトレイン」を実施。気軽に買い物やサイクリングを楽めます。
カラフルな西武101系車両が運行する短い盲腸線の「多摩川線」。都心から程近いのに、どこかのんびりとした時間が流れています。バリエーション豊かな車両の撮影や近隣の散策など、見所いっぱいの多摩川線に乗車してみてはいかがでしょうか?