西武鉄道は、多摩川線で無線式列車制御(CBTC)システムの実証試験を実施します。まずは2023年1月から、実証試験に向けた準備工事に着手し、2024年度初頭に走行試験を開始予定です。
「CBTCシステム」は、無線技術を活用して列車の位置と速度を常時把握し、列車間の安全な距離を確保するように速度を制御する次世代の「移動閉そく式」信号保安装置です。導入により、ヒューマンエラーを事前に回避し、更なる安全・安定輸送を実現。また、省設備化による維持コストの削減や信頼性の高いシステム構成から、故障リスクが低減するなど、安定的な鉄道運営が可能になるとしています。
今回の試験では、既に同社で使用している列車情報装置を効率的に活用する「西武式CBTCシステム」の実証を進めるとのこと。今後、実証試験の検証結果と、鉄道各社の動向を踏まえ、次世代信号システムの方式を決定し、2030年代 に全線での導入を目指します。