JR貨物、鉄道で航空貨物の「保税運送」を開始 2023年4月から

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「鉄道」による「航空」貨物の保税運送の概要

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JR貨物と西日本鉄道、 総合物流企業 センコーは、航空貨物の「保税運送」における鉄道輸送を開始します。「保税運送」とは、国内の保税地域相互間に限り、外国貨物のまま(関税や消費税の支払いを留保したまま)の状態で運送するものです。3社は2022年9月からテスト輸送を開始しており、2023年4月から本格稼働する予定です。

大阪府泉佐野市の西鉄りんくう貨物センター近くの関西空港では、国際線の便数が新型コロナウイルスの影響により現在は持ち直しつつあるものの、依然コロナ前の水準へ回復するには至っていません。このため西鉄では、航空便が減少し始めた当初から、比較的便数の多い成田・羽田発の国際線に着目。西鉄りんくうで税関より輸出許可を受けた外国貨物を長距離トラックで「保税運送」し、成田・羽田空港国際貨物地区へ搬入する、というフローを実施してきました。

成田・羽田空港国際貨物地区への「保税運送」が定着する一方、顧客のサプライチェーン維持や、人手不足による長距離トラック運送の安定供給が危惧される2024年問題、長距離トラック運送時に排出されるCO2排出量の増加という複合的な課題も。そこで今回、課題解決のため、3社が協働して航空貨物の「保税運送」における鉄道輸送を開始することとなりました。当該輸送を実施した場合、全行程を10tトラックで輸送する場合のCO2排出量と比較し、約60%程度削減されるといいます。

今後は現在、西鉄手配により西鉄りんくうから成田・羽田空港国際貨物地区へ「保税運送」している貨物の約半分を、将来的にこの新たなルートへ切り替えることを目標としています。

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