2023年も残すところあとわずかです。今年も、鉄道業界ではさまざまなトピックがありました。なかでも、各地で新たに新型車両が登場し話題になりました。1年の締めくくりに、2023年に仲間入りした鉄道車両をピックアップして紹介します。
◾️福井鉄道F2000形：3月27日 運行開始
©福井鉄道
福井鉄道の F2000形電車「FUKURAM Liner(フクラムライナー)」は3両編成の低床(LRV)車両です。“福井らしさ“を盛り込んだ車内には福井県の名産「越前ガニ」と、日本有数の繁殖数を誇る鯖江西山動物園の「レッサーパンダ」をモチーフにしたつり革が設置されています。
◾️南阿蘇鉄道MT-4000形：4月 運行開始
2016年4月に発生した熊本地震による被災から約7年3か月ぶりに全線での運行を再開した高森線で、2両のMT-4000形が活躍しています。JR線直通乗り入れを考慮して、ATS-DK形運転保安装置を搭載するほか、増加する外国人観光客のため、多言語化にも対応しています。
◾️JR北海道737系：5月20日 運行開始
JR北海道の737系電車が5月20日に、室蘭線 苫小牧〜室蘭間でデビューしました。同社初の通勤形ワンマン車両で2両(1M1T)1編成を基本として最大6両まで併結が可能。今後、室蘭線のキハ143形気動車をすべて置き換えるほか、H100形電気式気動車も一部を除き置き換える方針です。
◾️大阪メトロ400系：6月25日 運行開始
Osaka Metro(大阪メトロ)400系電車が中央線でデビューしました。2025年大阪・関西万博にあわせて導入が進められてきた車両で、6両編成の計23編成を増備予定。車体は、宇宙船を意識させる未来的なデザインで話題となりました。
◾️東武鉄道N100系：7月16日 運行開始
東武鉄道としては33年ぶりのフラッグシップ特急となるN100系電車「スペーシア X」が7月16日に満を辞してデビューしました。現行の100系「スペーシア」の後継車両として登場、6両1編成で全24両を導入予定です。個室タイプの「コックピットスイート」は割安で車両を貸切れることから、運行開始から人気を博し、予約が難しいことで話題です。
◾️泉北高速鉄道9300系：8月8日 運行開始
泉北高速線の新型通勤車両9300系は、8月8日にデビュー。南海8300系をベースに、外装は泉北高速鉄道のラインカラーとして定着している「ブルー」と、既存の通勤車両の車体色「アイボリー」の2色を採用。内装は木目柄で、落ち着いた雰囲気の車両です。
◾️宇都宮ライトレールHU300形：8月26日 運行開始
国内75年ぶりの路面電車となる芳賀・宇都宮LRT(ライトレール)が8月26日に開業。同日から低床LRT車両のHU300形電車 LIGHT LINE(ライトライン)がデビューしました。黄色と黒の目立つ車体で定員は160名程度、導入予定の全17編成もすでに揃っています。ライトレールは開業前から話題を呼び、多くの利用者で賑わい、開業からわずか2か月でラッシュ対応のダイヤ改正が行われました。
以上7形式を紹介しました。このほかにも譲渡車両からの新形式など、今年は都市部だけでなく全国で多くの車両がデビューを迎えましたね。コロナ禍を過ぎ、鉄道乗車を思う存分楽しめるようになった今、各地を訪れてみてはいかがでしょうか？
