JR西日本は2023年1月以降に、建築限界測定用試験車「オヤ31形客車(オヤ31-31)」を、えちごトキめき鉄道へ譲渡することを発表しました。
「オヤ31」は、一般の利用者が乗車することのない事業用客車です。1937年に三等客車「スハフ32」として新製、1957年に建築限界測定車「オヤ31」に改造されました。12月現在、網干総合車両所 宮原支所に配置されています。
車体から何本も矢が突き出しているように見えるのは「矢羽根」と呼ばれるもので、構造物が建築限界内に入り込んでいないかを見極める役割を果たします。花魁が身につける「かんざし」にも見えることから別名「オイラン車」とも呼ばれています。車両は、7月から8月にかけて京都鉄道博物館で一般公開され注目を集めました。
JR西日本ではレーザ計測技術のひとつ「MMS(Mobile Mapping System)」などの新たな技術の導入により、運用機会がなくなっていました。「オヤ31」は、動態車両として引き続き新天地のえちごトキめき鉄道で活用されるとのことです。