国際電気標準会議(IEC)の鉄道用電気設備とシステム専門委員会(TC9)の第58回総会が、2018年11月19日(月)から11月22日(木)の4日間に渡り、東京・千代田区のステーションコンファレンス万世橋で開催されました。この会議は、鉄道総合研究所が国内審議団体を務め、今回の総会は開催国の審議団体として運営の任務にあたっています。
日本のほか、オーストリア、中国、チェコ、フランス、ドイツ、インドネシア、イタリア、韓国、ルクセンブルグ、ロシア、スウェーデン、イギリスの13カ国から51名が参加しました。
総会は、IECにおける鉄道関係規格のこの1年間の審議結果やプロジェクトの進捗状況を確認し、新たな規格の検討開始とその審議体制を決定を目的としています。
規格審議状況の報告や新規プロジェクト開始に関する議論では、日本が提案した「交流電力補償装置」の規格化開始を問う投票の開始や、「補助回路用リチウムイオン電池」の規格化を検討するため日本をリーダーとしたグループの新設など、合計40件の決議が採択されました。
鉄道総合研究所は、多くの日本の担当者が出席し、審議状況を直接説明できたため、近年多様化している参加国に対して国際標準化に日本が果たしている役割を示すことができたと振り返っています。会議の成果は、日本の鉄道へのさらなる理解促進とともに、日本の鉄道技術の海外展開にも役立ていきたいとしています。